鉄板と言っても様々な種類があります。 大きく材質を3つに分けると鉄、ステンレス、アルミです。 これらの材料の区別させるためにJISで規定された材料記号を使います。 鉄ステンレスの場合は原則として次の3つの部分から構成されてます。 1).最初の部分は、材質を示す。 2).次の部分は、規格名または製品名を示す。 3).最後の部分は、種類または強さを示す。
例) S S 41 S PC C S PH C S US 304
↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑
1 2 3 1 2 3 1 2 3 1 2 3
1の部分は英語、ローマ字または元素記号を用いて表します。
S:Steel(鋼)
2の部分は主に板、棒、管等の製品の形状別の種類や用途を表します。
S:structure (一般構造圧延鋼) PC:Plate-Cold (薄板冷間圧延鋼) PH:Plate-Hot
(薄板熱間圧延鋼) US:Use-Stainless (特殊用途ステンレス鋼)
3の部分は、最低引っ張り強さ、種別番号を表す。 また3の部分に更に加えて末尾に形状、製法、質・熱処理を表す記号がある。
C:Commercial (一般用)
アルミの場合は鉄、ステンレスと違ってAと4桁の数字で表します。
A × × × × P
↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑
1 2 3 4 5 6
1はアルミニウム及びアルミニウム合金を表す。 2は純アルミについては1、アルミ合金については主要添加元素により 数字2〜9までの区分により合金系統を表します。
1:アルミニウム純度99.00%またはそれ以上の純アルミニウム 2:Al−Cu−Mg系合金 3:Al−Mn系合金 4:Al−Si系合金 5:Al−Mg系合金 6:Al−MG−Si系合金 7:Al−Zn−Mg系合金 8:上記以外の系統の合金 9:予備
3は数字0〜9を用い、0は基本合金を表し1〜9までは合金の改良によって用いる。 日本独自の合金あるいは国際登録以外の規格による合金はNとする。
4、5は純アルミニウムはアルミの純度小数点以下2桁を、合金については 旧アルコアの呼び方を原則としてつけ、日本独自の合金については合金系別制定順に 01〜99までの番号をつける。
6は4桁の数字に続いて1〜3個のローマ字が付けられ材料の形状を示します。
P:Plate(薄板)
実際に板金屋で良く使われてる材料は以下のようになります。
a.鉄(SS)
ミガキ材(SPCC) |
冷間圧延鋼板 |
黒 (SPH) |
熱間圧延鋼板 |
酸洗材(SPHC) |
熱間圧延鋼板 |
ボンデ材(SECC) |
電気亜鉛メッキ鋼板 |
シルバージンク(SGCC) |
溶融亜鉛メッキ鋼板 |
b.ステンレス(SUS)
SUS430 |
磁石が着く |
SUS304 |
一般溶接用 |
SUS316 |
腐食物質に強く耐食性に優れている |
更にステンレスの場合は表面の処理の仕方によって以下のように分類されます。
NO1処理(4t以上の厚板に使用される) |
2B処理(一般にこれを使用する) |
研磨処理(#400) |
ヘアーライン処理 |
c.アルミニウム(Al)
A5052 |
一般板金用 |
A5083 |
溶接構造材の中で最も強度が高い |
また板金屋が良く使う板厚は以下の表に示します。
鉄の場合 |
ステンレス、アルミ |
1.0t |
1.0t |
1.2t |
1.2t |
1.6t |
1.5t |
2.0t |
2.0t |
2.3t |
2.5t |
2.9t |
3.0t |
3.2t |
4.0t |
4.5t |
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6.0t |
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材料は定尺で材料屋より納入されます。 一般的な定尺リストを下記のように示します。
呼び方 |
材料寸法 |
備 考 |
3×6(サブロク) |
915×1830 |
鉄のみ |
1×2(メーター板) |
1000×2000 |
ステンレス、アルミのみ |
3×8(サンパチ) |
915×2440 |
鉄のみ |
4×8(シハチ) |
1220×2440 |
全材質有り |
5×8(ゴハチ) |
1525×2440 |
鉄のみ |
5×10(ゴトウ) |
1525×3050 |
全材質有り |
上記の板材以外の材料にL型形状のアングル、帯状のFB(フラットバー)、 コの字形状のチャンネルが使用されます。
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