曲げ加工について

曲げ加工とは図に示すようにV型のダイの上に板材を乗せ
上からパンチで押して任意の角度に板材を変形させる加工です。
曲げ加工は板金加工の工程において重要な工程です。
複雑な形状の製品の場合この曲げ加工をいかに旨くやるかによって
製品の出来具合が決まると言っても過言ではありません。

我々が製作してる板金加工の製品は立体的なモノです。
平面の板材を曲げ加工して立体的な製品にしていきます。
この時、立体的な製品を展開した板取り寸法というのは板厚によって
大きく影響されます。

例えば右のような製品を展開した場合
板取り寸法LはA+B+Cにはなりません。
平板を曲げると中立面を境に外側は伸び、
内側は縮むためです。
板取りはこの中立面を基準に行わなければ
なりませんが、中立面は板圧と曲げ半径によって
移動しますので試し曲げでデーターを取ることが
望ましいです。
当社の場合は各板厚についての伸びデータを
右表のように作成してます。
この伸びを外形の合計から曲げた回数分の伸びを
引いてやれば展開寸法になります。
よって上の製品の展開寸法Lは板厚が2.3tの場合

L=A+B+C−4.0×2

となります。
ただし、この伸びはダイのV幅や諸条件によって
多少の変化はありますので、高精度の曲げ加工の場合は
その都度試し曲げ加工を行うことが望ましいです。
曲げ加工はベンダーで行います。
伸びデータ
板 厚 伸 び
1.0 2.0
1.2 2.0
1.6 2.8
2.3 4.0
3.2 5.0
4.5 7.5
6.0 10.0


もとに戻る